ねんちょうさんとなかよし大さくせん!④

公開日: 2024年11月16日土曜日

  こんにちは。生活科の芦原です。

 前回、最後に年長さんから「あまり楽しくなかった」と言われたことをお伝えしました。今回はその続きからお伝えしようと思います。

 実は、交流の後に幼稚園の先生方と振り返りと次回の打ち合わせをするのですが、ゆりのちゃんが「あまり楽しくなかった」と言った状況についても共有していました。

 交流時、私がグループを回ると、ゆりのちゃんは「何もない」と言ってつまらなさそうにしていました。(工作をしている1年生を眺めているだけでした)その後、グループで園庭に出ると1年生2人がどこかに行ってしまい、迷子のような状態になったようでした。近くで楽しそうにおにごっこをしているグループがいたので「入りたい」と声をかけたところ、「違うグループだから…」と断られてしまい、交流が終わる頃には「楽しくなかった!」と、かなり不機嫌になってしまったようでした。

  しんや先生もゆりのちゃんの発言を取り上げようか迷われたそうですが、他のグループの子どもたちの姿を見ても「1年生だけで遊んでおり『年長さんひとりぼっちになってるよ?」と声をかけても、『うん』と言って一向にブランコから降りない」といった状況があったため、取り上げられたそうです。私も子どもたちが年長さんそっちのけになっている様子には気付いていたので、これがいいきっかけになるかなと考えました。

 みんなで交流のことを振り返りました。

   T:しんや先生が最後におっしゃったこと覚えてる?

  CC:えっと…「楽しくない」って

そうた:ゆりのちゃんが、「途中まではよかったのに、あまり楽しくなかった」って。

こうた:えー、何で楽しくなかったの?

  C:やりたいことがやれなかった?

れいな:おんなじことやってて、途中であきちゃったのかな?

  C:それ、あるかもー!

  T:どんなだったか、同じグループのひろとくんたちに聞いてみようか?ひろとくん、どんなことして遊んでいたの?

ひろと:紙コップ使ってて、でも3個しかなかったから…ぼくとひとみさんとけんごくん(年長さん)で作って…

 CC:え?じゃあ、ゆりのちゃんたち作ってないの?かわいそう。

 CC:1年生が遊んでる。年長さんは見てるだけ?

 CC:それじゃあ、自分が好きな遊びをしてる。

さやこ:「なかよし大さくせん」で年長さんとなかよしになりたいのに、(自分だけ好きなことをしていたら)なかよしになれない。

こうた:1年生だけで遊ぶなら、幼稚園に行かなくていい。学校でできるし。

さやこ:1年生だけで遊んでる人たちもいたよ?ずーっとブランコに乗ってたりとか…

  CC:あった、あった!鉄棒とかも!

  T:さやこさんは、1年生だけで遊んでいるのを見て「いいのかな?」って思ってたんだ?

さやこ:(うなずく)

  T:1年生だけでいなくなったら、年長さんはどう思うかな?

 CC:心配!嫌だなぁって…

 CC:「せっかく1年生が来たのに遊べない」ってなる。

  T:じゃあ、みんなのグループはどうなの?1年生だけで遊んだりとか自分の好きなことをしてたりとかなかったの?大さくせんノートには「やりたい遊び」がいっぱい書かれていたけれど。

えいと:自分がやりたいことになってたかも…

 ゆりのちゃんの言葉をきっかけに「果たして、自分や自分達のグループはどうだったのか」そして「次回はどうするか」考え始めました。(ゆりのちゃんと同じグループのひとみさんは、「えー、どうしよう」と真剣に悩んでいる様子でした。)

 子どもたちの様子を見ていると、予定していた遊びをやめているグループがありました。

   T:ねえ、何でルーレットやめたの?この前、やってたよね?

ひなこ:うん、でもルーレットがうまくいかなくてずっとゆいとくんとやってて年長さんをほったらかしにしたから、やめようって。

   T:あー、それでやめようと思ったんだ。

ひなこ:(うなずく)

 ひなこさんのグループは紙皿でルーレットを作っていたのですが、前回の交流でうまくいかずにルーレットを調整することに時間がかかってしまったようです。その間、年長さんは待つだけになってしまったので、思い切ってルーレットはやめることにしたようでした。

 他のグループでは「まず、やりたいことや好きなことを聞いてみる」「当日聞くんじゃなくて、好きなことを先に知っておきたい」という意見もありました。(しんや先生に連絡を取り、好きなことを教えていただきました)

 ゆりのちゃんの発言をきっかけに、なんだかんだで自分を優先してしまったり、「自分がやりたい(好きな)こと=年長さんもやりたい(好き)」と捉えていたりしたことに気付き始めたようでした。「やりたいこと決めてるから」ではなく、「年長さんに聞いた方がいい」「〇〇を持ってきたよ。こんなことができるよ。」と提案するといった意見が子どもたちから出されました。

 

 


 

 


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